逆転裁判4


ネタバレ全開感想。
今作に関しては否定的内容です。




今作は第1話に始まり、第1話で終わる。それほどまでに第1話が楽しかった。
本作への楽しみを一気に高めて、次へ次へとプレイしたいという気持ちをわかせてくれる良い話でした。


第2、3話も変則ながらもいつの間にか事件へそして逆転へ、と楽しませてくれました。
突っ込みどころが多かったというのはおいておくとして。


しかし、その後の最終話。第4話がダメダメでした。


何がダメかというと、この第4話では「裁判員制度*1のテストモデルをかねた裁判になります。
この裁判員制度。これにより「逆転」が無くなってしまっています。


今までの逆転裁判はというと、最後の最後、どんなピンチでも証拠品をつきつけることでクリアしてきました。
「証拠はありません」「証拠がなければ意味がない」と言われても、なんとか探し出し、逆転してきたわけです。


が、この裁判員制度のため、証拠が無くて逃げられてしまいそうな犯人であっても、裁判員の心がけ次第であっさり逆転してしまうわけです。
しかし、これを逆転と呼んでいいものか。


最後の最後、自分でムジュンを見つけ出し、つきつけ、逆転する。
もしくは、失敗し有罪になるかもしれない。その緊張感ががおもしろいのに、失敗しようが成功しようが最後は裁判員の心次第。
なんともね。第4話のタイトルが「逆転を継ぐもの」なのに、逆転殺してどうするんですか、と。


現実世界においては有効なのかもしれませんが、少なくとも逆転裁判というゲームとして見れば全く不要な制度だと思います。


さらに、一番はなんと言ってもオドロキくんのための話ではなかったという点。
完全にナルホドくんのための話です。


今作の主人公はオドロキくんです。
しかし最終話は全てはナルホドくんの計画通りだったというのが納得できない。


先ほども書きましたが、最終話のタイトルは「逆転を継ぐもの」です。
最初このタイトルを見た時どんな話になるのかワクワクしたものです。
けど実際中身はナルホドくんのお話。しかも法廷自体も非常にあっさり。
2日目法廷開始から、プレイ時間にして20分も経たずに終了。
しかも決め手はナルホドくんの仕掛け。


何も継いでいない。
このタイトルは何だったのだと、このタイトルを見た時のワクワクを返せと。


これが逆転裁判5が出ると決まっていて、それの繋ぎであるというのならわからないでもないですが、その様子も無いのでストーリー面では非常にがっかりな作品でした。


「みぬく」とは結構良いシステムなんですけどねぇ。

*1:裁判員制度は要するに陪審員制度のこと